ホームの見学の目的と言えば「本人がここで快適に過ごせるかどうかを判断すること」に尽きるのですが、では具体的に何を見て何を感じればよいのでしょうか。
具体的にはこの3点が大切だと思っています。
1 雰囲気
2 人の動き
3 施設長
1 雰囲気
雰囲気を作り出しているものと言えば、
明るさ(光)、におい、内装の色や装飾、建物の古さ、
明るさ(照明)、音(雑音・生活音)、温度などがあります。
その1つ1つを細かく観察して分析する必要はないのですが、私たちは普段の生活から、そういったものを総合して自分にとって快適かどうかを無意識に判断しています。
たとえば、病院や学校、会社や事務所、レストランや店舗、住宅など、好きなところと嫌いなところがあると思います。
自分のことであれば、すぐに快適かどうかがわかると思いますが、
大事なのは本人がどう思うかですね。
そこに住む本人が感じたことを話せる場合には「ここに住むことになったらどう?」と直接聞けばよいのですが、離せない場合には。元気だった時の本人の感覚を想像して「ここなら良さそう」などと考えてあげる必要があります。
そのために大切なのは、自分以外にも本人の感覚を知ってくれている人を連れてくこと、です。
兄弟や姉妹、親族、友達などがきっと判断を助けてくれることでしょう。
そして、雰囲気を作り出しているのは物理的な環境だけでなく、人の動きなどもそれに含まれます。
次にお伝えしたいと思います。
2 人の動き
人の動きはこのような場面で感じることができます。
・入居者の食堂への移動
・レクリエーションの場への移動
・レクリエーションでの参加者・職員の動き
・食事や排泄時の職員の支援活動
・入浴時の本人や支援する職員の動き
・職員による各部屋での清掃や生活支援の動き
・事務室の中の職員の仕事の様子
・リハビリをしている入居者と支援者の動き
・往来する往診医や看護師、ケアマネジャーなど
などがあります。
「人」というのは職員と入居者の両方です。
両方の動きが合わせって人の動きを作り出しています。
私たちも見学するときに時々困るのが、
「動きがない場合」です。
たとえばちょうど食事が終わって入居者が部屋に戻った13時ごろだったり、
レクリエーションがない日の午後だったりするととても静かで動きがないため、
「賑わいのあるホームかどうかわからない」ということがあります。
もしも見学の時間が指定できるようであれば、
ちょうどこれから食事に移動する11:30ごろだったり、
レクリエーションが始まる14時頃などに伺えると
動きがあって理解がしやすいと思います。
3 施設長
施設長はホームによって呼び名が異なることがあります。
「施設長」「園長」「ホーム長」「管理者」といった名前ですが、
職員が耳を傾ける、ホームに常駐している一番上の人、になります。
ここでは施設長と呼びます。
施設長は権限がある責任者なので、職員に対していろんな指導をします。
仕事の内容や進め方、勤務時間や条件、入居者への接し方や考え方を伝えます。
施設長の人型や態度、仕事への取り組み姿勢が職員に影響を与えます。
それにより、職員も仕事に対する態度や姿勢、やる気などを形成していきます。
そして、職員の職場での満足度が入居者との接し方を通じて入居者の満足度に影響を与えます。
職員が入居者に対して「この人を快適に過ごさせてあげたい」「気遣いをしてあげたい」「不便のないように手伝ってあげたい」という気持ちをしっかりもっているほど、当然ですが入居者に良い影響を与えます。
逆に「上からの指示がうるさい」「仕事がめんどくさい」「人手が足りない」といったマイナス思考で働いていると入居者には悪い影響をあたえることになります。
職員のやる気を決めているのが施設長といってもよいでしょう。
会社全体のマニュアルなども影響を与えている場合がありますが、それはかなり大きい規模の会社組織に限られますので、やはり多くのホームで影響を与えているのは現場にいる施設長ということになります。
ぜひホームに行ったときには、この3点を気にしながら
見学をしてみていただきたいと思います。
ご相談はお気軽にどうぞ。
📞 03-6452-5521 または
✉ t-kobayashi@creative-a-c.com までお気軽にどうぞ。
HPのお問い合わせからでもアクセス可能です。
https://cac-fudosan.com/contact