不動産を相続したり売却するときに

「土地を切ればよい」ということがあります。

簡単に言いますが、実際に「土地を切る」とはどうすることを言うのでしょうか。

土地を二つに切るためには、まずどの位置で切るかという線を決める必要があります。

その位置を決めることができたら、

次に境界点となる杭や鋲を打ち込みます。

そして現地で測量をします。

机上で測量図面を完成させます。

境界線について境界確認書という書面を作り土地所有者同士で捺印を押します。

土地の分筆登記申請を行います。

以上となります。

実際の作業は専門家である「土地家屋調査士」の

お力を借りることになります。

この土地の分筆登記申請を行うときに、

番号(地番)を作って申請することで、

初めて土地の権利を表現する土地が成立することになります。

この地番ができて初めて、

売る人も買う人も対象となる範囲を特定して

土地の権利を譲り渡すことができます。

では、実際に建物が載っている状態で

土地を切ることはできるのでしょうか。

その答えはYesです。

先日、建物が載っている状態で、

土地を二つに切って

AさんとBさんに売却するという取り組みがありました。

Aさんは土地だけ購入し、

Bさんが土地と建物を購入して

Bさんがすぐ建物を取り壊すという流れでしたが

建物を取り壊す前に分筆申請をすることになりました。

土地を「切った」といっても地割れして建物が傾くわけでもないですので

登記の技術としては可能というわけですね。

土地は隣地のかたと合意さえできれば

変幻自在に切ることができます。

お取引や経営のニーズに合わせて

「できないかもしれない」と思わずに弾力的に考えていきたいものです。