駅を歩いていたら、

「会社の研修で名刺交換をお願いします」

と言われることはないでしょうか?

そのほとんどは、新築投資用マンションの営業マンの子たちです。

若い子達を使ってマンション販売をするこの業界ですが、

どういう仕組みなんでしょうか?

その前に、新築ワンルームマンションには手を出してはいけないことを

先に知る必要があります。

新築ワンルームマンションといえば、

大体のものが利回りで3~4%程度のものになります。

ほとんど元手を用意せずに家賃が手に入って、ローンを支払って、

ちょっと足りない分を毎月給料から支払えば

それで都心マンションのオーナーになれます、というものです。

おまけに、

メンテナンスはほとんど不要、節税にもなるし、

自分が死んだときにはローンが返済されて資産だけが残るから保険にもなる、

と言います。

これは本当なのでしょうか?

資産がちゃんと残る、という点だけは

間違いと言わざるを得ません。

新築のワンルームマンションなんて、

買った瞬間以降、売ろうと思ったときには、

ローン額を超えて売却できることなんてほとんどありません。

毎月のお金の流れも赤字です。

毎月が赤字で、

売ったときもローンが残る商品を買っても、

資産が形成されるわけがありません。

自分がなくなってしまったらローンが団体信用生命保険という制度で支払われます。

ですので、遺族には資産が残る点ではたしかに保険にはなります。

でも自分が生きている限りは資産が増えるということはほぼないのです。

ローンを使わずに大変安く買った方のみは資産が増えるかもしれませんが、

元手のない人がローンを組んで買っても儲かることはほぼないでしょう。

実は私も新築のワンルームマンションを購入したことがあります。

どうなったでしょうか?

わずかながら儲かりました。

でもこれは、普段から不動産の仕事をしている私が

「これは明らかに安い」

と見抜くことができたから少しだけ儲かったというものです。

時期は2010年頃、

ちょうどリーマン・ショックが到来し

不動産や金融業界がボロボロのころでした。

新築マンションを作った事業者が、

マンションをすべて売り切れないというリスクを感じ、

いち早く原価ですべてを売りぬこうとした物件の情報が

たまたま入ってきたのです。

それでも「資産を形成できた」というほどのものではなく、

「ちょっと小遣いができた」程度のものでした。

それほど新築ワンルームマンションは

儲からないようにできているのです。

その昔はワンルームマンションでも

利益が出る仕組みになっていました。

どういうことなのでしょうか。

その話はまた次回にお伝えしたいと思います。