今日、とある奥様のご自宅に訪問してきました。
この奥様は85歳でまだお元気なのですが、事務処理などがやや苦手でいらっしゃいます。
そのご主人が今年になって自宅で生活中に転倒してしまい、
入院し退院レベルまで回復したものの自宅には戻れず、
そのまま有料老人ホームに移転された状態です。
認知症を少々患っており、まだらな状態です。
現在奥様がかろうじてご主人と自分の銀行口座や株式などを管理しているのですが、
いざご主人の株式を売却したり高額の現金を引き出そうとしますと
金融機関の本人確認のチェックが働くために
容易に引き出せない状態になります。
なので、正式に後見の契約を作ることをお勧めしてきました。
任意後見契約の締結になります。
これにより、お願いをする「後見人」のかたが
ご主人の財産を管理したり手放したりすることができます。
これはご主人が認知のレベルが悪化した際のための契約なのですが、
実は奥様も事務処理を苦手とされていて万が一のこともありえるので、
ここで、設定する「後見人」は、奥様ではなく、
健康なご家族やご親族または司法書士や行政書士のような専門家となります。
子供がいれば当然のように子供が手助けするのですが、
二人が高齢同士になるためにこのような形が必要になります。
でも、奥様はいまのところは自分で何でもできると思っていらっしゃるので、
なかなか必要性を御理解いただけていない状況でした。
実はこのタイミングがとても大事なんですね。
「いまだからこそできる準備」
このタイミングを失うと、
もしも奥様に何かのことがあったときに
ご主人の身の回りのことや財産の管理をできる方がいなくなってしまいます。
この任意後見の準備を事前にできることがいかに幸運であることを日々お伝えしています。