「老人ホーム紹介会社」という名称はあまり聞いたことがないのではと思います。
なので、よく次のようなことを質問されたりしています。
1 どういう役割があるのか?
2 なぜ無料なのか(どこで儲けているのか)?
3 ホームとはどういう関係?
4 介護施設の広告ページとはどういう関係?
5 直接ホームに相談するのとは何が違う?
ぜひ一緒に見ていきたいと思います。
1 どういう役割があるのか?
・入居される方のお体の状況やご予算、ご家族の思いなどをお聞きして、
それに合う老人ホームやグループホーム、サービス付き高齢者向け住宅などをピックアップしてご紹介します。
・見学などもお付き添いします。日程や時間の段取りをして、現地のホームの説明担当者のかたとお引き合わせをします。
・ホームに関する情報は上記の説明担当のかたからお話がされるのですが、そもそもの介護保険のことや料金の仕組みのこと、他のホームとの違いなどを老人ホーム紹介会社が説明したりします。
・現在ご本人の面倒を見てくださっているケアマネジャーや病院の担当者とも連絡を取り合い、
現在の医療や介護の情報を取得して、新しいホームの医療・介護担当の方との情報連携も行います。
イメージは駅前にあるアパートやマンションの賃貸の不動産屋さんがもっと介護について詳しくなったイメージです。
また、施設の立地や建物の不動産情報というよりも介護その仕方や雰囲気などについて情報を詳しく持っています。
2 なぜ無料なのか(どこで儲けているのか)?
老人ホーム紹介会社はボランティアではなくちゃんとビジネスとして行っています。
お客様を老人ホームにご紹介して入居が決まると、ご紹介料として一定の報酬を介護事業者(ホーム)側から頂戴しています。
ですので入居するかたやご家族様方から報酬を頂戴することはありません。
一定の報酬と記載しましたが、報酬額はホームによってまちまちです。
利用料の1か月分だけだったり、入居金の●%など、いろいろな設定があります。
3 ホームとはどういう関係?
老人ホーム側は、老人ホーム紹介会社のことを「入居の候補者を連れてきてくれる人」と考えています。
当然ですが、ご入居が決まったときには上記の報酬を支払わなくてはいけないわけですが、
それでも空室のままにしておくとホーム側はなにも収入が入りませんので、
空き室を放置しておくぐらいなら紹介会社にお金を払ってでも入居者を連れてきてほしい、ということになります。
そういう意味で、関係性としては「単発での業務委託契約」の関係といった表現ができると思います。
老人ホーム紹介会社はデイサービスや訪問介護の会社のように直接的にご本人に対してはサービスを提供していませんので
介護保険などとも関係がありません。
よって、ホーム側からはやはり「単に空室を紹介してくれる会社」と捉えられています。
一方、老人ホーム側はご入居をするご本人の希望を満足させることに注力していますので、
それに合致しないホームを紹介することはありません。
その意味では、お客様の様々なニーズに合うホームをご紹介できるように、いろんなホームの特徴を知って理解をしておく必要があります。
4 介護施設のポータルサイトとはどういう関係?
インターネットを見ていますと「●●介護」という、地域や種類を入力するとたくさんのホームのなかから検索されて出てくるホームページ(ポータルサイト)があります。
そのようなページは、介護施設側が「広告料」を支払って情報を載せており、それを見たご家族やご本人が直接ホームにお問い合わせをして、
入居を検討していくように形作られています。特に「紹介担当」や「見学・付き添い」という役者は登場しません。
ご家族やご本人が直接に見学しに行くのみです。
一方、当社のような「老人ホーム紹介会社」は、事前上記1のとおりご本人やご家族の体調やご事情をお聞きしてホームをピックアップしてご同行・ご見学をしますので、もっとリアル感のある存在ということになります。
ポータルサイトの会社と直接連絡を取ることはないので、あえて関係性で言えば「ライバル関係」ということが正しいと思います。
5 直接ホームに相談するのとは何が違う?
老人ホームから直接ダイレクトメールが送られてきたり、インターネットで検索したり、ポータルサイトで見つけるなどして、
直接に老人ホームとやりとりをする方も多数おられます。
そうすると、見学ができたりホームにていろいろ説明を受けることができますので、
それで判断できるかたはご契約されるかたも多数いらっしゃいます。
ですが、ホームのかたが率先して自分たちのホームの運営上の弱い点や良くない点をお話してくれることはほとんどないと思います。
一方で、老人ホーム紹介会社は他のホームとの比較でいろいろな着眼点や情報を持っているため、
良い点だけではなく、悪い点も教えてくれます。
自分たちだけで見学をしても、2つか3つほど見れば「ここが違う」「この点は2番目のホームのほうがよかった」といった発見もできますが、
違いを見落としたり専門的過ぎて区別ができないこともあります。
そのようなときに老人ホーム紹介会社は知恵を教えてくれるということになります。
それによってお金もかからないため、実は紹介会社を利用したほうが正しい判断には近づきやすいと思います。