不動産の売買が最も行われるのがこの3月ですね。
売買契約書には実は「固定資産税の日割り計算」についてほぼ必ず定めがされています。
これについてお伝えしておきたいと思います。
固定資産税は1月1日時点の土地・建物・償却資産の所有者がその資産額の一定の割合を市町村に収める税金です。
1月1日時点の所有者ですから、1月2日に不動産を売ってしまっても、1年分の税金を1月1日の所有者が支払うことになります。
そうすると、いくらなんでも364日も所有している買主側も一定額を支払うべきだろう、という理屈になりますので、365日のうち、何日を売主、何日を買主が所有していたかで税額を分割して支払うことになります。
一般に下記のように配分されます。
売主の負担額=1年間の納税額×1月1日から不動産を売り渡す前日までの日数÷365日(うるう年を除く)
買主の負担額=1年間の納税額×不動産を購入した日から12月31日までの日数÷365日(うるう年を除く)
この「売り渡す」「購入した」というのは、売買契約書を締結した日ではなく、代金をすべて支払って登記を行った日になります。
この決め事は不動産仲介会社がきっちり計算することがほとんどです。
間違いがないかどうかぜひ一度確認してみてください。
なお、4月1日になるとその年の最新の税額がわかります。
ですので4月1日以降に売買を行うかたは新しい年の固定資産税額を使うべきです。
でもいまの時期はもうすぐ来年度の税額がわかるにも関わらずまだ行政側から案内が来ていないことになります。
この時期の売買契約書では、「昨年度の税額を利用して日割り計算する」とか「新年度の額がわかったら精算する」などと定めることもあります。
いずれも売主と買主の決め事ですので、常識的におかしくないかどうか確認いただければと思います。