二代目経営者または三代目経営者が事業を承継する際、
気になる点として挙げられるのが主に次の3点かと思います。
事業はうまくいっているのか?
有能な人材がいてコントロールできるか?
資産や借り入れはどうなっているのか?
はい、要するに、
ヒト・モノ・カネですね。
特に気になるのは「借金」だと言われます。
「こんな多くの借金を引き継がされるのか!?」
高額の負債がある場合、それはとても大きい負荷として
経営にのしかかります。
資金に余裕のある会社は日々のキャッシュフローさえ
あまり気にしなくてもよいですが、
借金が多く事業の先行きに不安があればイヤでも
明日のカネの心配をすることになります。
そんななかで気がつきにくいのが資産です。
貸借対照表の資産の部、特に有形固定資産について、
あなたは中身をどれだけ理解しているでしょうか?
実はここに新しいチャンスが埋まっていることがあります。
決算書上、資産は、購入した金額から
建物や構築物、什器備品などの減価償却費用を差し引いた
残りが簿価として残っています。
毎年ほぼ機械的な作業で簿価、
つまり決算書上の資産価格が決まっています。
ここで時価がすぐにわかるとチャンスに遭遇することがあります。
いま資産を売ったら○○円になる。
いま資産を売ったら○円の利益が出る。
いま資産を売ったら○円の借金が返せる。
今の値段(時価)と簿価の差額が利益であり損失です。
実は、
かなり前に先代が購入した
資産の「簿価」といまの「時価」を的確に理解しているかたは
あまりいらっしゃらないのです。
よくよく今後の資産の必要性を考え、
処分ができるかどうか考えてみましょう。
敷地の一部を切って売ることだって可能です。
まず必要なものは「キャッシュ」だということが
往々にしてあります。
働き方改革で、サービス残業をさせないようにするために
まず必要なものは「給料」です。
借金返済で必要なものも返済資金です。
いい人材を採用するのに必要なのも
採用コストですね。
もしもまとまったお金が作りたいなら
働いていない資産(土地や建物)に着目して、
専門家に相談してみると良いでしょう。