先日とあるケアマネジャーさんから、
ある高齢者の方とご家族の方について相談をいただきました。

世田谷のとある駅のそばに住んでいるご夫婦で、
80歳になるご主人が日課で近くの公園に散歩していたのですが、
最近物忘れが多くなってきて、
ある日、日課に出たっきり家に帰ってこなかったそうです。


今後のことを考えて、ホーム選びなどどうしたら良いでしょうか?という相談です。

家に帰ってこれなくなってしまったので、
奥様は四六時中、ご主人を家の中で面倒を見ることになったそうです。


でも、ずっと見張っていても、
今はいいけど奥様も手が回らなくなったり介護を続けていくことに自信がないとのことで、
現在は週2回ほどのデイサービスを利用しているそうです。

とはいえ、週2回程度ではすぐ帰ってきてしまうし、
やはり他の家事が捗らないとのことで、
ケアマネジャーさんに相談したところ、
ゆくゆくは施設を利用することをご提案されたという形です。

でも、ご本人がまだ元気でもあり、プライドもあるそうで、
デイサービスなどもつまらないアクティビティだと「退屈だ」とのことで、
やめてしまうそうなんですね。

よく私たちは認知症の症状について「まだら模様」とか「まだら状態」とか言いますが、
記憶がなくなったり正常な状態が時間帯によって混じり合う状態だと、
これまでの生き方の主張もされるし、識別能力が飛んでしまう時間もあり、
周りはとても大変な対応を迫られます。

このケアマネジャーさんは、ご家族のことを考えて、
少しずつ老人ホームのことを提案していきたいとのことで、
まずは「ショートステイ」を利用していくことを考えられました。
とても良い選択だなと思います。


「ショートステイ」つまり短期利用で家族の負荷を軽減させつつ、
ゆくゆく将来の施設利用の足掛かりを固めていくという作業になります。

私たちの使命としては、
できるだけご本人の「プライド」も満たしつつ、
家族の介護の負担も軽減させていけるような
ホーム利用や生活スタイルの提案をしていくことと思っています。