先日神奈川県のとある有料老人ホームを見学してきました。

生活保護のかたが利用することができるホームです。

どうしても経済的に厳しいご家庭は、
在宅で家族が面倒を見るということが多いのですが、
ご家族の事情や症状によっては家ではどうしても
面倒が見れないということが往々にしてあります。

生活保護は、貯蓄がなく十分な収入もないかたが、
国や行政の福祉サービスを利用する形で
生活費や家賃代を補助してもらう制度です。
生活扶助ともいいます。

生活保護により得られる金額は年齢などによってきめられています。
年金をもらっているのに十分な生活ができない方は、
生活保護を申請することにより
保護費の上限に至るまでの足りない分が支給されます。

生活費と家賃代をそっくりホームに提供することにより
なんとかホームでの生活をしていける可能性があります。

もちろん手元にはほとんどお金が残りませんし
ホーム生活も必要最低限のレベルです。

私が見てきたホームでは、
お住まいのほぼすべてのかたが生活保護者でした。

なので、初めから施設自体が必要最低限にできています。

高級老人ホームでは施設内にクローゼットやテレビ、
机といす、各部屋にトイレなどがありますが、
このような施設ではベッド以外は何もありません。
未入居の部屋はベッドも導入されていないのでまさにからっぽでした。

また、日中のあいている時間に
一緒に運動したりレクリエーションをするホームもたくさんあるのですが、
そのような予算はありませんので、
単にテレビを見たり本を見たりして過ごしていただくようです。
友人ができたりして話をしているかたもいらっしゃいました。

私が聞いたところでは、施設内において汚臭のするとこもあるそうなのですが、
拝見したホームでは、そのような匂いは全くなく、一人一部屋でもあり
衛生的に保たれていました。

ちなみに追加で何かお医者さんにお世話になるときも、
生活保護者は医療費負担がゼロになります。
ただ、お医者さんに行く時の費用は負担をしなくてはいけないですね。

このように、十分な収入がなくても家族に迷惑をかけることなく
必要最低限の暮らしをホームで過ごせる手段はあるということです。
ただ、場所はそれなりの立地になりますので、
住んでいる場所からは遠くなってしまうかもしれませんね。