先月、ホーム探しのご依頼のあった高齢者様の件で、
入居の御成約に至った杉並区の老人ホーム様の施設長にお会いしてきました。


あらためて面談をさせていただいて、
今後のためにいろいろと取材をさせていただきました。

良くも悪くも、ホームの雰囲気は
そのホームの長たる「施設長」「ホーム長」というかたの雰囲気で
かなりの部分が決まるものです。

もちろん老人ホームの大手チェーンともなると、
本社(本部)のカルチャーが強く反映されますので、
施設長の裁量の部分が小さくはなります。

でも、本社の人間がずっと監視しているわけでもないので、
やはりどの施設でも現場のトップの人が決める部分が大きく、「施設長」の色が現れてきます。

取材した施設長さんは40代の女性でしたが、
かねて入居準備からのやり取りでも
高齢者思いなのがはっきりと伝わっており、
とてもしっかりしていて好感度の高い方です。

心がけていること

あらためて「心がけていること」をお聞きしましたが、ポイントとして仰っていたのは、
・とにかく入居者本位でありたいこと
・施設側の役職や役割は入居者には重要ではないこと
・手作り感のある施設にしたいこと

という点がとても印象的でした。

1つ目の入居者本位というのは、
「要介護度や体調や持病等により、必要としているサービスがさまざまである中で、
入居者のニーズや考えに合わせたサービスを提供していきたい」
ということでした。


これはホームページやパンフレットにはよく書いてあることなのですが、
実際には表に見えてこない会社のルールや運営上の事情で、
実際には軽視されやすいところです。

ですが、私が実際に紹介した入居者さんと施設長さんのやり取りをあらためて現場で見てみて、
施設長さんのこころがけには噓がないということがよく実感できました。

こちらの入居者さんは実は入居する前は病院で歩くこともできず車いすだったのですが、
ホームに来てからは施設長さんのご判断で、杖程度で歩くことを推奨され、
入居直後より入居者さんの伝い歩きが始まりました。

それから1カ月半で、もうかなりすたすたと歩けるように改善したわけです。
あらためて、病院とホームの役割の違いも実感することになりました。


2つ目「施設側の役職や役割は入居者には重要ではないこと」ですが、
実は1つめの「入居者本位」と同じ考え方ですが、
施設長がトップであることを前面に出すことなく、
自分も現場でヘルパー同様に動くし入居者にそれを気付かせないようにする、ということでした。

施設長がそう思っているからこそ、
中間の役職だったり年配の従業員も同じように行動することになります。
結果として、平等にみんなで施設を動かしていく、という実践ができることになります。

3つ目の「手作り感のある施設」ですが、
これは施設ごとにいろんなことを決めていい、という会社の社風があることを表しているのですが、
従業員の提案によって、レクリエーションの企画などをどんどん増やしていったり、
他のホームにはない独自の企画を行えたりしているとのことです。

コロナの間はどうしても入居者の家族との面談もできず、
施設側では何をやっているのか伝わりにくいこともあったそうですが、
ご家族への報告会にてこれまでやってきたことを報告すると、
「そんなにいろいろ面倒をみてやってきてもらえたんですね」との意見もあったそうです。

このように、「老人ホーム」では、
施設長の考えやホスピタリティによって入居者にとても大きな影響を与えます。

当社ではできる限り事前に施設のトップのかたと面談をして、
入居者さんと施設のかたがたと、性格やキャラクターが
マッチするかどうかをよく確認するようにしています。