リフォーム後のキャッシュフローはとても大事です。
オフィスビルやマンションについて、テナントビルの建物全体をリフォームする場合、そのリフォーム費用をローンで賄うことが多くあります。
工事項目もさることながら、ローンを貸してくれる銀行側はリフォーム後のキャッシュフローに強い関心があります。
先日、お客様に成り代わってリフォームコンサルティングをした例では、まず、工事代金を含めて下記のような費用もローン頂くように金融機関に打診をしました。
リフォーム工事費用
当社のコンサルティング費用
残置物整理費用(家具撤去等)
賃貸募集費用(広告費用として家賃の2か月分)
登記費用(抵当権設定)
ローン事務手数料
予備費
要するにリフォームに伴うすべての諸経費をローンに含めていただくよう打診をしました。
そのローンが実施されるかどうかの可否は、「諸経費がそもそもローンに含まれるか」に加えて「リフォーム後のキャッシュフローが返済を十分に満たせるか?」にあります。
今回のローンは既存で借り入れをしていた信金からの追加融資(追い貸し)を打診しましたので、既存ローンと同じ期間でローンを組めることとなり、残元本返済がかなり楽な設定となりました。
加えて、リフォーム後の家賃について保守的な賃料設定をしたものの、十分な手残りが見込めましたので、信金からは問題となりそうな指摘はありませんでした。
このように、リフォーム工事代金、ローン金額、ローン期間、リフォーム後の家賃設定は数珠の様に繋がっています。
これを一連の流れとして金融機関にスムーズに説明することこそがリフォーム工事成功の1つの秘訣と言えます。
オーナーとしてのキャッシュの出入りを総合力に把握することが不動産コンシェルジュとして不可欠となっています。